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8、プライド。


思考というのが、自分で考え、自分で獲得されたものではなくて、学校やマスコミによってムリヤリ押し付けられ、押し込まれて、そしてそれを外からカテゴリーとしてかぶせただけなのである。そうであるにも関わらず、それを自分の考えであると勘違いしているのでる。勘違いするしかないような世界を生きているのである。

思考や感情、感覚といったものが、すべてこのようなコピーによって成されていて、自己のオリジナルが一つもない。しかしまた、だからこそ、これがだれにとっても分かりやすいし、自分でもよく理解できたと思えるし、その他の何ら煩わしい考えに紛(まぎ)らわされることがなくて済むのである。そうした「人型ロボット」の世界である。

自分の考え自体がだれか「偉い人」の借り物に過ぎないのである。しかしまた、だからこそ自分が賢くて頭の切れる、優れた人間のように思わせてくれるのである。そして、それがまた、自分のステータスやプライドのように思えてくるし、また、そう思わせてくれるのである。

戻る。             続く。

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2019-0327-0329