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6、バランス。


どんなささいな外からの刺激でも、身体内部のどこかに直接・間接に影響し合い、そして連鎖し、蓄積されて行く。そうして、身体が身体としてバランスされているのである。身体自身が保存され継続して行くのである。

このような本来、関係のないものまでが際限なく偶然に連鎖し、作用し合う。そしてこの、偶然の無関係の連鎖が「錯覚」を生み出しているのである。言い換えれば、変異の素材とその下地を提供しているのである。無意識の肉体内部の錯覚が変異の下地を提供しているのである。

そして、このような生理と神経の偶然の連鎖が、印象とイメージの観念の世界が作り上げているのである。そして、どこか何かへといざなう指向性と、そうした自意識の世界を作り出している。ただしかし、これは偶然なのである。そしてまた、錯覚なのである。錯覚にしか成れず、錯覚でしかないのである。

戻る。             続く。

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2019-0402-0404