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そうだとすると、このような視点からも土器や石器といったものが、個々別々の民族や人種によって、自然発生的に始まったものであったとしても、やはりそれ以前に、それを生み出した民族の共通の気質や素質といったものを推定せざるを得ないのである。 なぜなら、このような素質や気質といったものが、それ以前の同一の地域に見られないものだとすると、突然に何もないところから、このような素質や気質、及びその結果としての土器や石器が創造されるとは、到底考えられないからである。 仮に、もしも自らの主体的な努力によって創造されたものであるならば、それに至る前段階や準備期間なり、そうした、それを生み出す状況の前の過程といったものが、必ずなければならないのである。そしてこれが主体的な素質と身体的条件、そして何よりも生存の様式に見られる、文化的特徴といったものなのである。 |