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なぜなら、それがほとんど選択の余地がないからである。そして何よりも、事実、私たちはそうしたクセや仕草、性格や気性といったものが、親から子へと直に伝わっているのをよく見かけるのである。 これは肉体の構造の同一性ではなくて、その機能の仕方が似ているということなのである。そしてこの「機能の仕方」は、環境への適応の仕方がそうさせているのである。 だからまた、遺伝と適応は一体のものと考えざるを得ず、そしてこれを突き動かし強制しているのが、漠然として捉(とら)えどころのない、自分自身の中にある自律した、そして必然的な生理の営みなのである。 だから、この生理の仕方を遺伝ということも出来るし、また、こうした遺伝がもたらした適応の結果であるとも言えるのである。遺伝に基づいて適応が開始され、適応によって、遺伝というものに現実のすがたが与えられるのである。 |
戻る。 続く。
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2019-0408-0411