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何かしたくなって気がはやると気持ちもそぞろになり、浮足立ち、正面か上を見ようとする。下を向くことはない。こうしたことは、もともと人間の身体がそのように出来ているということである。 たとえば、行き止まりに突き当たると、そこから出ようとする。谷間に居ると見晴らしがよく安全な上の方へ昇って行こうとする。また、島の民族は海の向こうへ出ようとするのが心理の傾向となる。 景気の良いときは心理的にも積極的で上昇指向となる。反対に、困難でどうにもならないときは下降指向となる。なにもかも煩(わずら)わしくなり、うつむき加減となる。そして、そうした情緒に合わせて身体諸器官と組織が作用し始める。 精神と肉体がどこかで連動しているのである。そして、いつの間にか自分でも気づかないまま、そうした身体の営みに自分が支配され、導かれてゆくのである |
戻る。 続く。
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2019-0430-0505