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さて、話は元に戻って、ではいったい何が言いたいのかというと、人間は四季というのを、もの言わぬ無意識の、潜在的な自分の感覚で感じている、ということである。 春の穏(おだ)やかで優し気な感じといったものは、たしかに、地平線から天空へと続く限りない白色の世界がそれをもたらし、感じさせ、導いていると言ってよい。しかし、そうした感じ方といったものが自分の意識や、あるいは何らかの考えがあってなされるのではない、ということである。 あくまでも自分の中にある、自分でも意識されることのない、意識といったものが届くことのない、そうした自分の中にあって自分でない世界。あるいは、自分でもどうにもならず、また、自分に逆らい、自分に反してさえも強制してくる、そうした肉体自身の感覚だということである。 |