index< 日誌 < au錯覚 < 24a-03「暗示の世界」p11 |
秋は、 夏の明るさ眩(まぶ)しさ暑さというのが和(やわ)らいで、ゆるく落ち着いた、何かやるせなく、抵抗を断念させるような、そんな少し薄暗い灰色がかった世界である。 乾いた大気が上から降りてきて、そして地平線までも同じ灰色がかった青色い染めている。乾燥した透明な大気が、景色を遠くまで透き通って見せている。というのは、水蒸気が地表面に少ないからである。 だから、地平線というのが、どこまで行っても透き通って見えるのである。白色ではなく、上空からの青い空の色が、そのまま地平線へ降りてきているのである。 |