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4、夢見る肉体。


現実の見える姿そのものではなくて、その一部分だけが主観的に強調され拡大されて、それが無意識の世界で象徴となり、自分の肉体だけで何かを感じ取っているのである。そしてこれが、「昇る」・「降りる」といった暗示的で非現実的な感覚を作り出しているのである。

これは、現実の実際に見える世界を指しているのではなくて、それが印象し象徴する世界、そしてまた、そうした印象が無意識の内に導くところの、直感的な観念の世界を見ているのである。これは要するに、感覚の感じ方そのものなのである。

だからまた、「昇る」という場合、身体が空中に浮きあがり、非現実的な望みや願いの世界を浮遊する、そうした夢見る肉体の状態を指している。そしてまた、「降りる」という場合、望みや理想が消えて、地上の現実に突き落とされる、そうした情緒の状態を指している。

戻る。             続く。

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2019-0505-0507