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6、断絶。


言い換えると、「意志と必要」が人間の行動を規制し決定しているというのは、それが、そのままで通用する世界のことを言っているのである。そのような時代の、そのような環境、そしてそのような現実の世界のことを言っているのである。

そして、そういうことはまた、このような現実を離れたところでは、何も通用しないということである。そして、このような現実とのギャップ。現実がどこかで断絶した非現実との境界線上を私たちは生きている。

常識がころころと何の脈絡も前ぶれもなく変わって行く。時代の流れといったものが、どこかで途切れて、めくれて、歪み、軋んで、むりやり貼り合わされているだけの、そうした自己の同一性がどこかで断絶した、境界線上の世界を生きている。

戻る。             続く。

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2019-0505-0507