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7、主観の錯覚。


ここで話を最初の方へ戻すと、
我々人間の意志を決定しているのは、現実の必要などではない。確かに、そうだとも言えるのであるが、そうした意志の必要を決定しているのは、環境や自らの意志などといったものではなく、より根源的で避けられないもの、それはただたんに偶然と錯覚がそれを決定している、ということなのである。

そして、ここで言うところの偶然とは、主観的な思い込みのことなのである。そして、これが主観であるからこそ、それが自分の意志であると言えるのである。そしてまた、それが自らの主観であるからこそ、錯覚でしかないということなのである。

しかしまた、たとえそれが錯覚であったとしても、そうした何かを信じてこそ、自分が自分であり続けることが出来るのである。

戻る。             続く。

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2019-0505-0507