index< 日誌 < s設定 < 24a-05「意志の誤解2」p8 |
偶然とは、本人にしてみれば予測不可能な、自分ではどうにもならない世界である。しかし同時に、これを外からながめて見ると、それはバランスのことであって、どうしても避けることの出来ない現実世界の必然性のことなのである。 自分が生きて行く上での前提として、集団としての社会が必要なのであって、しかし、それが集団である以上、集団としての秩序とバランスがあって、だれかが何らかの役を演じなければならないのである。 その意味で、それは本人にして見れば、偶然に押し付けられた役回りであって、そしてこれを集団から見ると、どうしても必要な、だれかが演じなければならない必然の役回りなのである。それは本人から見ると、確かに偶然なのであるが、集団という全体から見ると、それはどうしても必要な必然なのである。 |