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怒りや恐れのときの小動物の体毛が逆立つ現象がそれである。ハリネズミでは、体毛が針のように変形して争闘のための武器になっている。鳥では、羽毛は自らを大きく見せることで相手を威嚇する手段になっている。 すなわち、始めはただたんに、肉体内部の生理の現象に過ぎなかったものが、いつしか肉体表面の形状をも変化させているのである。そしてまた、そうすることによって自らを生存競争の中で、より有利な立場にしてきたのである。 必要に迫られた肉体の生理の作用が、自分の肉体のカタチまでも変えてきたのである。また、そうすることで自らを保存し、そして種として生き残り続けることが出来たのである。 |