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8、自分以外の者になれない。


そして、自分が自分であり続けるのも、そしてまた、自分が自分以外の者になれないというのも、この情緒が自分の根底にあるからに他ならないのである。性格や生活様式以前のところで、自分の気質や気性を支配しているのである。

自分を確かめ、自分を認め、自分に納得して、それを了解する。そうした自分自身の証明になっているのである。このような情緒が生み出す自意識の世界がすべてを支配していて、自分の根拠と拠り所になっているのである。

そして、ここで言うところのすべてとは、その生き方や考え方、意識や行為、そうした人間が生きている現実のことなのである。

それはまた、視点を変えて見ると、これが人間が信じるもの、納得するもの、意識するもの、自覚するものとなっているのである。すなわち、自分たちが生きている信仰や宗教、政治と社会のシステムの根拠になっているのである。言い換えると、自分は、それ以外の者に成り得ないということなのである。

戻る。             続く。

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2019-0507-0511