index< 日誌 ag儒教 <  24a-18 自分にしかないもの1「上下の関係」p10

5、常識。


人間はみな平等というのではなくて、また、この平等であるという立場に基づいて人間同士が繋がるというのでもなく、反対に、上下の序列だけでもって人間の優劣が決定され、そしてこの序列という上下関係だけが人間のすべてのように思えてくるのである。

そして、このような自分の外の上下の関係だけが、自分に居場所と、自分の価値と、そして自分に意味と理由を与えてくれるように思えてくるのである。つまり、言い換えると、自分自身の精神の中に、自分を証明するものが何もない、ということなのである。

自分の考えも、自分の意志も、自分の感じ方というものまで含めて、何も無いということなのである。そして、それらすべてのことが他人によって与えられているのである。そしてこれが何か絶対的に正しい「常識」の模範のように信じられているのである。

戻る。             続く。

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2019-0507-0511