index< 日誌 <j生理的情緒< 24a-78 くり返し 12 「歴史的存在」p7 |
もしも、これが繰り返されることが無ければ、それは同一の者とは言えず、そしてまた、歴史の中で残り続けることもないからである。「残る」というのは、同じ者が残るというのであって、同じ者でなくなれば、それは「残る」とは言わないのである。それは消えて無くなったのである。 それは、現れては消えて行く、瞬間的な偶然の気まぐれに過ぎず、これを存在するものとして認めることが出来ないのである。だからまた、存在とは、このような「くり返し」を前提にしているのである。 反対に、もしもそれが「くり返されない」のであれば、それは主体として残らないということなのである。変化する現実の中で消えて行ったのである。だからまた、たとえそれが偶然であっても、繰り返されるということが存在の条件なのである。 そしてこれが繰り返されないのであれば、存在として認められずに消えて行く、ということなのである。 |