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見る・聞く・話すといった感覚と思考だけでなく、自分が、自分自身の肉体についても深刻にそれを感じている。自分が自分の感覚について、底知れぬ強い疑いと不信を抱いている。理由なき目舞いや嘔吐、のぼせ、吐き気と息切れ、冷や汗、悪寒、鳥肌が立つといった、情緒や神経の障害にそれを見ることが出来る。 自分の意志とは無関係の、自分の意志ではどうにもならない自律神経の不具合やノイズといった混乱に、それを見ることが出来る。意識はそれを許しても、自分自身の肉体がそれを拒絶している。肉体は自分に正直なのである。 また、このような自分の意志を無視した肉体の営みといったものが、錯視や幻覚と深くかかわっている。しかしまた、そうしたことが自分自身の感覚なのである。 |