index< 日誌 < ar象徴< 24a-92「肉体の記憶」p8 |
例えば、青色を見て、何か覚めた冷たいものを感じたり(黒色混じりの青色は、上空のその向こう側の暗黒の宇宙の色である。)、白色混じりの水色を見て、純粋な自由で永遠の届かないものを感じたりするのもそうである(これは、地上と天空の狭間の地平線上の色なのである)。 あるいは、赤色を見て興奮したり感情的になったりするのもそうである。また、黄色の気違いじみた執拗な偏執を感じたりするのもそうである。 あるいは、富士山の裾野の、なだらかに拡がって行くカタチの安定感はどうだろう。あるいはまた、様々なニオイの、それだけで妙に嬉しくなったり、嘔吐を催したりする感じもそうである。 これらはすべて誰かに教えてもらったものではなく、自分でも気づかないまま、知らぬ間に身に付けて来たものなのである。あるいは、人間の感覚自体がもともとそうなのである。 |