index< 日誌 <s設定< 24b-01「文明の条件」p8 |
そしてこの変化するということ。気がつくと、いつの間にか自分というのが以前とは違う自分になっているのである。以前とは異なる者に変わっている。 しかし、この「変わる」というのは、それ以前に、つまりそれが現実に現れ出る以前に、自分の中ですでに変わったところがあったからである。これが表面に出てきているのである。そしてこれが個性なのである。 自分の中で何かが揺らぎ、偏り、不安定で定まることがなく、ただよい、移ろい続けている。ズレて、拡散し、ぼやけて、とらえどころのない、そうしたかすんで朦朧とした世界である。それが果たして何なのか自分でも分かりづらく、おぼろげな得体の知れない世界なのである。 |