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2、偏見の常識。


いったい何を信じ、何を求め、方向づけて行くかということは、実は、自分と他者との関係性のことなのであって、自分と他者との関係の中で現れてくるものである。そして自分を意識するというのも、このような他者との関係において自覚される。要するに情緒の世界には、これがないのである。他者との関係性がないのである。

当初、無意識の本能や反射作用としての身体の動きや表情といったものが、自分自身を納得させ、自分を確かめるものとして感じられ、そして実際、そのように行動する。

数百数千年に及ぶ、このような同じことの繰り返しが習性と習慣となり、生存と存在の様式となり、そしていつしか、それが自分を認め確かめるものとなっている。

従ってまた、それは、そうした意味では偏見であり迷信なのであるが、しかしまた、これこそが自分にとっての常識なのである。そしてまた、それなしには自分自身に納得が行かなくなっているのである。

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2018-0630-0707