index< 日誌 <p変異< 24b-14「あり得ない者」p9 |
なぜか? もしもそうでなかったなら、繰り返し継続されるということが無かっただろうからである。それが自分にとっても、相手や環境にとっても受け入れられることが無かっただろうし、許されることも無かっただろうからである。その存在の必要も、必然性といったものも持ち得なかっただろうからである。 もしも自分にとって、そして他人にとっても不必要な存在で、それが必然的なものでなかったなら、それは途中で忘れられ、失われ、消えているはずなのである。そうであるにも関わらず、それが現実に残り続けているということ自体が、何かしらの必然性を示唆し予感させるのである。 だからまた、それが自分にとって何か理由のあるものとして意識されることがないのである。それは意識されてはならないものなのである。それを意識するというのは、自分で自分に疑いを抱くようなものだからである。自分の存在に疑惑を抱き、自分を否定しかねないからである。 |