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4、誤差。


これは、偶然に偶然が重なって出来た、無秩序な誤差とでもいったもので、だれもそれを意識することなく、気が付いたらいつの間にかそうなっていた、ということなのである。そして事実、そうした「道」あるいは方法をたどった者だけが、現実に残っているということなのである。

そして、この現実に残って存在していること自体が、それ以外の者が消えて無くなっているということなのである。そして、「消えている」というのは、つまり、誤差なき世界を生きたかつての同種の者たちだったのである。

つまり、世界というのが変わってしまっていて、そこから何らかの誤差といったものが、種や肉体に有利または不利に作用した結果、それが有利に作用した者だけが現実に残っていて、存在しているということなのである。

ただこれを非常に長い歴史的な期間で見ると重大な「変異」なのであって、そしてそれをまた、その中の非常に限られた時間的な瞬間だけを見ると、ただたんにどうでもよいような些細な「誤差」に過ぎないということなのである。

戻る。                続く。


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2018-0719-0725