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7、潜在。


それは今となっては、出所の不明な何かしらの象徴に過ぎないのである。そしてまた、現実を失った象徴にしか成れない存在なのである。目に見える現実の何もかも、それどこか言葉や思考さえも失われて届くことがない、そうした何かしらの意味不明な印象のカケラに過ぎないのである。

しかしまた、このような無限に広がる、意味不明の得体の知れない何かの痕跡、そして、それが残して行った薄明りの下の陰のような世界の中に、私たちは何かを信じようとしているのである。

そしてまた、私たちが何かを信じようとする場合、そうした忘れられ失われていった潜在的な無意識の世界にしか、自分というのを見い出せないのである。それ以外のところに、自分という者の根拠を見い出せないのである。

戻る。                続く。


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2018-0725-0811