index< 日誌 < aw色< 24b-74みずいろA 「氷」p3 |
でも確かに、どこか奥の方で、限りなく薄い青色が仄かに混じっているように思えてくるし、そう思えてならない。(そういえば、人間の瞳も水色に見えることがある。何かの場面で確かに水色に見えることがある。そしてしばらくすると、また元の黒色に戻っている。) それは多分に氷の冷たさと、そして人を寄せ付けない、そうした冷たく覚めたところが、それを見る者をしてどこか薄い青色に感じてしまうのかも知れない。あるいはまた、もともと水の色がそうなのかも知れない。 氷の切り口の透明の白さと、そしてその奥の仄かな青白さ、そしてそれらが妙に混じり合って織り成す、光の強弱のぼやけたい色が、独自の明状しがたい無限のシルエットのようなものを映し出している。 |