index< 日誌 < s設定 < 24b−88闇の中からC 「交流」p5 |
しかし、これだけなのだろうか。自分は、自分というのは、もっと別の世界があったのではないだろうか。いま自分が知っている、そうした表情や仕草以外の、もっと他の自分がどこかに居たのではないだろうか。 いま何気なく行われているポーズや表情以外の感じ方や感性といったものが、どこか他にあったのかも知れない、そう思えてくるのである。 新たな、あるいはそれ以前の、もともと自分の中にあったもの。そうした何かがもともとあって、自分はただ忘れていて気がつかなかっただけなのである、そう思えてくるのである。自分が新たな自分を求めて、自分の外の世界へ出て行こうとしているのである。 |