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そうした無意識のどうでもよい、どうにでもなるし、どうにもならない、そうした自分自身の中にある制御不能な無意識の世界である。そしてそれが自分にとって、自分の中にある正体不明の得体の知れない別世界のように思えてくるのである。 だから誰も気に留めないし、自分たちにも関係のないこととして忘れられ、消えて失くしてしまった世界なのである。しかしまたそれは、かつて自分たちが生きて暮らし、住んでいた世界なのである。 だから、何の前ぶれもなく、前後の脈絡も無しに、まるで支離滅裂な場違いの錯覚や幻のように、いきなり現れては消えてゆくのである。 |