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すがたカタチなき、そうした実体なき情緒といったものは、現実の世界に存在しないのである。情緒は自分の理由といったものを、現実の見える自分のカタチの中に見つけ、それに乗り移り、「なりすま」せねばならないのである。 血圧や血流、呼吸の息遣い、ムカつきと吐き気、目舞いや胸の圧迫、冷や汗や身体の震えなどとして、それを通して自分に意識されてくるのである。 あるいは精神や体調の障害に伴う錯視や幻覚・幻聴などもそうである。情緒が身体内部に乗り移り、そしてそれを通して自らを現わしてくるのである。 |