index< 日誌 < y肉体 < 24c-08種の記憶C 「上下の関係」p4 |
これはただ歴史的現実が生み出した概念の世界であって、人間はただ、このような思考でもって世界を見ているということなのである。そしてこのような思考の形式に基づいて考えるから、進歩とか退歩などという思考が成り立っているのである。 そしてまた、このような思考を誰もが求めたのである。それは、その時代が求め必要としたものだったのである。進歩などという考え方自体が、「近代」という歴史的現実が求め必要とした、この時代特有の概念に過ぎないのである。 そして従ってまた、このような思考自体が、この現実を生きる者たちが何しらかの理想と、何らかの「信じるもの」に従って現実を見ている、ということを示唆している。 |