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4、求めて止まず。

苦悶自体は、情緒的な精神の領域での出来事であって、涙自体は、それとは別の物理的現象なのであって、やはりどこか違うのである。しかし精神は、自分のすがたカタチを求めて止まず、しかもそれは精神の世界には無いものなのである。

そうだとすれば、好き嫌いに関係なく、現実に存在するものを通して自らを表現するしかないのである。そういう訳で、どうしてもギャップが生じるし、たとえ始めは相性が良くても、どこかでまた離反して行くことが多々あるのである。

情緒自体は、カタチなき精神の世界なのである。それは定まらず、確かめようのないものであるにも係わらず、まただからこそ、現実の世界に自分のすがたカタチを探し求めて止まないのである。
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2018-1010-1122