index< 日誌 < y肉体 < 24c-11種の記憶F 「ノイズ」p6 |
先天的な遺伝によって、あらかじめ生まれる前から定められていた本能的なもの、自分の肉体に始めからまとわりついて離れず、この肉体と一体になっている、無意識の情緒の世界とでもいったものなのである。 自分で自分の中のタマシイの世界を見ている。鏡の中から自分を見ている、もう一人の別の自分を見ている。自分が分裂して、自分と自分が対峙している。そうして、自分が自分を見ているのである。 オバケも幻覚も、このような分裂した自己の精神が映し出した、別世界に住む、もう一人の別の自分のすがただったのである。そしてまた、そうやってしか、自分というのを表現し得なかったのである。 |