index< 日誌 < y肉体 < 24c-14種の記憶I 「悪霊」p4 |
恐怖といったものは、どこかで現実との接点がある。自分を押さえつけ、自分を呑み込み、亡き者にしようとする者、それは自分以外の他者のことである。他者とは、自分以外の者のことであって、それは自分の外の世界の者のことなのである。 しかし実は本当の恐怖といったものは、現実と接点を欠いた自分の中にある。だからこれが本当に恐ろしいのである。自分の中の自分がもっとも恐ろしいのである。それは自分を呑み込む。自分で自分を失くしてしまう、そうした存在なのである。 |