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3、寂しい情景。

こういうのは、ただ煩わしく鬱陶しい、面倒くさいだけで特に怖いということはないのである。それは自分自身とは直接の関係のない世界なのである。このようにして、この場合の自分は部外者たり得るのである。

こういう場合、ホントに怖くて気がかりで、いつまでも自分に取り憑いて離れないのは、もっと静かで落ち着いていて、それでいて自分を引きずり込んで行くような、そんな物静かで、わびしく寂しい悲しむような情景であり、物腰であり、表情であり、カタチなのである。

少しうつむき加減の、それでいてどこかで僕をじっと見つめ続けている、まるで底なし沼や無限の闇の奥へ僕を引きずり込んで行くような、そうした、僕に取り憑き、乗り移り、そしていやおうなく引きずり込んで行くような、そうした世界である。

戻る。              続く。


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2018-0825-0908