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4、陰の世界。

だからまたそれは、意識と現実のすべてを無視した直接的で直感的な、そして本能的な世界でしかないのである。それは夢や、仄かな暗がりの中から見えてくる、遠い昔の自分の裏の世界を見ているのである。沈んで潜ったままの自分の陰の世界を見ているのである。

これは自分の経験や現実の世界とは全く関係のない、それらとは別世界の出来事なのである。それは自分の中にある何か得体の知れない恐怖といったものが、イメージに変換されて映し出されてきているのである。

そしてそれは、誤認された錯視と幻覚とでもいったもので、誇大拡張されて一人歩きを始めた、自己の感覚の妄想の世界なのである。

戻る。              続く。


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2018-0908-0913