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3、選択枝がない。

死ぬこと自体に意味などあるはずがないのに、それに最高の美と見い出そうとする。まるでサド・マゾの世界である。言い換えると、それはそれ以外に自分を見い出せない世界だということである。

「自分たち」という日本の集団から離れては生きて行けず、それが出来ないなら潔(いさぎよ)く自分で自分を始末するのである。そうするしかない世界なのである。

好むと好まざるとに関わらず、島国いう逃げ場のない世界で、文化的にガラパゴス化した均質・均一化した世界にあっては、規格に合わない人間は、自分から進んで死んで行ってもらわねば困るのである。

だからまた、それを周りからやられる前に、自分から進んで自発的に行う人間が最も貴く美しい模範的な人間なのである。

戻る。              続く。


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2018-0908-0913