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自分にしかないもの、そうしたことが自分の中にあって、それが自分を自分たらしめていて、そしてこれが自分と他人との間の境界線なのである。もっと言えば、これがプライバシーであり、人権なのである。 要は、全く同じ現実というのが無いということなのである。だからまた、これが自分が自分でなければならない根拠になっているのであって、また、そうならざるを得ないのである。固有の必然性と自律した原理の下に自分が成り立っている、ということなのである。そうならざるを得ないということなのである。 時間的にも、空間的にも同じ条件の現実というものがない以上、誰もが、それぞれの何もかもが個性的にならざるを得ないのである。異なる特質や傾向を持たざるを得ない、ということなのである。 しかし、もしもこのような個性を失うと、それはもはや自分に対して主体であるとは言えないのである。自分は自分を喪失するのである。 |