index< 日誌 < d無意識< 24c-45主観の現実@ 「幸福」p8 |
そしてこの場合の「利益」とは、意図的でも意識的なものでもなく、誰もがごく普通に常識としている、そうした自分でも意識することのない自意識に基づいたものなのである。 自分という人間が拠り所とし、そして信じてもいる、そうした人間関係やそのキズナ(絆)のことなのである。要するに、自己のアイデンティティーが何よりも優先されるのである。 それは例えば、中世では主君に対する絶対的忠誠っであり、戦前戦中であれば愛国であり、そして今日では先に述べた「周りに合わせる」ということである。 そして、こうしたことが自己の自意識の根底にあって、これが自分の道徳と正義の根本的な判断の基準になっているのである。こうしたことは、だれも意識していないけれども、しかし、やはりそのように行動するのである。 |