index< 日誌 < s設定< 24c-49「記憶の世界」p8 |
あるいは、このような意味や理由なしに歴史は発生しなかったのである。それは歴史以前の、例えるなら神話や物語り、言い伝えの世界に過ぎないのである。 すなわち、歴史自体が、このような意味といったものを、どこかで想定しているのであって、この意味で、あらかじめ方向づけられていて、制限され、そしてまた指向性を持つ考えなのである。 また、それを研究する人間自身の主観的な理想や願望に強く根差しているのである。そしてまた、そうした指向性なしに歴史自体もまた成り立たないのである。 |