index< 日誌 < ai原理< 24c-53遺伝と適応F 「指定される」p6 |
そしてそれがどこかで呼び起こされているのである。ほんのささいな、どうでもよい偶然のきっかけが、本人の中から無意味な仕草として呼び起こされているのである。 従ってまた、それは、このような環境の条件が続く限り、それが代々継続して発現してくるのである。そして、それでも多少とも環境が変われば、それに呼応してそれ以前の、クセや性癖や仕草や性格が新たに現れてくる、ということなのである。限りない可能性の中から、そのほんの一部分だけが現実化されているのである。 要するに、それらはどれも元々自分の中にあったもので、元々自分が祖先から受け継がれた遺伝情報の中にあったものなのである。ただそれが環境の変化に対応した部分だけが偶然に出てきている、ということなのである。 あるいは、遺伝情報自体がもともと大まかな方向性を指定しているだけで、細部については指定していないし、指定しようがないということなのである。たとえば幼児が大人になる場合でも、その生活のスタイルと生存の方法は変わるということなのである。そうしたことまで遺伝でもって指定出来ないということなのである。 |