index< 日誌 < s設定 < 24c-95象徴の世界 「限界」p8 |
あるいは、それは人間の悩みや苦悩が生み出した幻覚に過ぎなかったのかも知れない。何でも良い、どうでも良いから「理由」というのが、どうしても必要だったのである。それなしには自分が壊れてしまうからである。 だからそれを作り出したのである。それは自分にとってどうしても必要なものだったのである。偽善でも、デッチ上げでも、幻覚でも、そんなことはどうでも良かったのである。 ただそれを認めると、証明が出来ないものだから、忘れられ失われたものにしているのである。ちょうどコーモリやヘビや深海の魚類の「眼」のように、意味不明な不必要なものとして忘れてしまったのである。そしていまとなっては、それがなぜあるのかというのが、どうしても理解できないのである。 |