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6、喪失。

従ってまた、このような人間関係、すなわち、会社やケイレツの人間関係から切断された定年後のライフスタイルは悲惨である。

何もせずにラクして儲けることしか頭にない。つまり、儲からないことはしない。しかし、儲からないというのが趣味の世界なのである。他人に対する思惑も世間体も存在しない世界が趣味なのである。それは純粋に自分だけの世界なのである。

そしてこれが本人に欠けているのである。自分の中に自分が存在しない人間なのである。これは、自分が自分に対する関係なのである。これが会社人間には欠けているのである。自意識の中に自分というのが存在しないのである。他人に対する見栄と世間体だけなのである。

だから、自分で何もすることがないし、生きている理由も目的も意味も喪失してしまう。自分で自分を見失っていることに、ようやく思い知らされるのである。そしてそれを手っ取り早く、自分の孫や、コミュニティセンターで年下の熟年者に求めようとする。そうして誰からも忌み嫌われる存在となってしまう。
戻る。             続く。


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2018-1010-1122