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3、対象がない。

情緒は感情と違う。情緒には現実的な対象(または相手)が存在しない。だから、例えば憂鬱や気ふさぎといったものが、悲しみや辛さ苦しさへと進むことがない。そして、それがまた何に対する辛さ苦しさなのかというのが、付きまとうこともない。

しかし、これが感情だと、楽しさ嬉しさが相手に対する愛情へと変わることもあるし、つらさ苦しさが相手に対する、憎しみと怒りに転化するすることも十分にあるのである。

そうして何かしらの相手に対する現実の感情として沸き起こってくるのである。このような感情は、自分以外の誰かしらの相手に対する心情や気持ちとして、始めて感じられてくるものなのである。

だからまた現実的でもあって、何かしらの行動を伴うことが多いのである。これに反して情緒の場合は行動を伴わない。そうした現実の対象そのものが存在しないからである。それは閉じた自分だけの世界なのである。
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2018-1022-1027