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まぶしいのは、まぶしくて見えないものを見ようとするから、まぶしいのである。見えないものを見ようとするから目を細めシワめるのである。むりにその見たい部分だけに神経を集中しようとするのである。 あるいは、細い針の穴に糸を通そうとするときも、そうである。あるいはまた、何か探し物をしたり、思い出そうとしているときもそうである。そうやって、目を細めシワめるという行為が、自分にとって、現実の向こう側との接点になっているのである。 あるいは、そうして非現実との接点を求めようとしているのである。目を細めるということが、それ自体で、いつしか情緒そのものの表出の手段となっているのである。 だから、現実にないものだと分かっていても、まるでそれがどこか奥や遠くにあるもののように、目で外を見渡したり、遠くをながめ続けるような仕草をするのである。 |