index< 日誌 < af必然< 24d-10「こだま」p7 |
谷底にいる者は、谷から出て昇って行くしかないのである。溺れかかっている者は、浮かび上がろうとするのである。闇の中にいる者は、見える光の世界を求めて出て行くしかないのである。 こうしたことは実に仕方のないことではないか。そうするしかなく、それ以外になく、あらかじめそのように条件づけられているのである。そのように仕組まれ、設定されているのである。 それは感覚と生理の反射作用とでも言うべきもので、本人の意志や心情とは別のものなのである。本人の預かり知らぬ、それとは別の肉体の生理の世界なのである。人間の肉体とその仕組みが、それを求めているのである。 |