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3、乗り移り。

心の中の、自分でも訳の分からない未知の世界が、このようなすがたを借りて現れているのである。何でもよい。とにかく出て来なければならなかったのである。外へ出るしかなく、そうせざるを得ず、そうすることによって、そうしてのみ自分は救われたのである。

もちろん、その理由やワケといったものは自分でも分からない。しかしまた、それが分からないからこそ、それは「借り物」のすがたでもって表現せざるを得なかったのである。

自分の心の中に、何かそうした広くて大きな秘密の部屋があって、自分でも気づかないまま、実は無意識の内に行ったり来たり、出たり入ったりをくり返していたのである。ただ自分が、それに気づかず、分からず、意識されずにいただけなのだ。

戻る。             続く。


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2019-0624-0725