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3、おののき。

あるいは自分でも未だ未知の、意味不明という意味での感情なのである。むしろ、感情以前の情緒の不安定で衝動的な状態なのである。しかしそれは情緒とも違う。そうしたボンヤリしておぼろげな、どちらかというと気分や雰囲気といった生理的な心情といったものとも、どこか違うのである。

なぜなら、情緒自体には現実的な対象というのが無いので、感情とは言えないはずなのである。しかしこの「おののき」には、確かに現実の対象としての相手がいて、それが居るはずなのであるが、それが何かいまだ分からないでいるという状況なのである。

自分でも相手の存在を確かに自覚しているのであるが、ただそれがいったい誰で、何のことなのか分からないということなのである。原因の存在を確かに自覚しているという点で、この「おののき」は、やはり情緒とは根本的に違うのである。

戻る。             続く。


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2019-1022-1104