index< 日誌 < u列島< 24d-66自分たち 「肉体」p5 |
身体的特徴がそうであるし、性別や出自と出身地についてもそうなのである。それは自分が望んだのではなく、他人から与えられたものなのである。しかしまた、それがために自分が自分に深刻に悩むといったことが起こる。 そしてそれが、嫌でも自分を意識する原因ともなっている。自分の中で自分が分裂し、他人と違う自分を強く意識させられるのである。このようにして自分の中で自律した個人としてのプライバシーが自覚される。 自分は自分で他人の替わりに成れないことが意識される。自分と他人との境界線が引かれ、自分だけの自己の精神の領域が知られてくる。 |