index< 日誌 < u列島 < 24d-91おもてなしC 「集団的自意識」p9 |
だからまた、それを意識する機会も場面もないのである。従ってまた、そうして生きている限り、自分が自分を意識することがないのである。しかしまた、確かにそうした意味では幸福なのである。自分で自分に悩むなどといった、意味不明の底なしの苦しみが無いのだから。 そしてこのような「自分たち」の記憶が、自分の経験の基になっているのである。それは自分が生きてきた人間関係のことであって、地元の風土と習慣、同郷、同窓、地域のイベント、同業者同士のつきあい、などである。 あるいは、これを別の言葉で表現すると、コネと談合と根回しのことである。そしてたいていの場合、それしか知らず、また知る必要もなく、むしろそれ以外のことは知らない方が良いのである。 |