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つまり、必死になって自分の外の世界の動きを感じ取ろうとしているのである。体毛の先端は触覚として、そしてその隙間は熱や湿気、風と紫外線の向きといった、空気の流れを感じ取ろうとしている。 実際、そうである。仮に自分の身体表面がこのように「開いて」いなくても、あるいは鳥肌になっていなくても、そうした恐怖を感じる場合、人間はそうする。自分の持てる感覚のすべてをもって、未知の相手に対して、それが何かを感じ取ろうとするのである。 そうした意味では昆虫の触覚や、小動物のヒゲといったものも、たいていこのような必要から生まれ発達してきたのである。もちろん、触覚やヒゲといったものが体毛から発達し変化したものではないのかも知れないが、その動機と必要性は、やはり、このような同一の原因から始まっているのである。 |