index< 日誌 < au2錯覚 < 24E-68「連鎖」p4


3、偶然。

しかしまた、このような客観的な環境の条件といったものを、不変の与えられたものとして見た場合、それは現実を外からではなく、中から見ているのであって、予測不可能な偶然だけが支配する世界なのである。

それは直感と本能だけが支配する、思考にまで達することのない感情だけが支配する、現実を客観的に見ることが出来ない世界である。恣意的な思いつきと思い込み、気まぐれだけが支配する、それ自体が自分でもどうにもならない、そうした予測不可能な偶然だけが支配する世界である。

そうした意味で「連鎖」とは、偶然と錯覚が支配する世界なのである。そしてこのような現実を離れて自分は存在し得ないのである。そして、このような現実を離れて、現実を外から見ないことには自分というのが見えて来ないのである。

戻る。            続く。


index< 日誌 < au2錯覚 < 24E-68「連鎖」p4
2020-0510-0521