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2、違う。



そこなのである。僕が異和感をいだき、ためらい、疑惑を感じて、まわりに溶け込めずにいた理由が、それなのである。僕が、まわりのみんなとどこか違うということなのである。

そしてそうした自分を感じ続けている、ということなのである。もの心つく前からずっと、そしていまもそうである。自分がまわりのみんなとどこか違う人間のように思えてくるのである。

もしかすると、それが当り前なのかも知れない。人間ひとり一人みんな違うというのが当り前で、ただみんながそれに気づかないか、それとも気づいていても、それを表(おもて)に出さないだけのように思えてくる。ただ、だれも自分に与えられた役回りを演じているだけのように思えてくるのである。

しかし、心はどうか? いつも他(ほか)のことを考えてはいないだろうか? ただ仕方なくそうしているだけで、あるいは、それがもっともラクだから、そうしているだけではないのだろうか。

戻る。            続く。


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