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4、自律。


それは、自分ではどうにもならないことなのである。自分の身体のカタチと仕組みがそうなのであり、そしてその中の生理と神経の作用がそうなのである。それは自分が選んだり求めてそうなった、というのではないのである。

それは、自分というのが、もともとそうなのだということなのである。あらかじめ、そのように定められ、設計されているということなのである。そして自分というのが、それに拘束され、強制され続けているのである。

あるいはまた、そうした自分自身の意志とは別の、自分の意志からも自律し、自分と対立してもいる、このような自己の身体の営みといったものが、自分自身の現実の生き方といったものを制限し、拘束し、強制し続けているのである。

そして私たち人間は、このような現実という、自分自身の肉体から離れて生きて行くことが出来ないのである。そして、そうしたことが、いつでもどこでも背後から自分を見張り続けていて、自分を規制し管理しているのである。

そして実は、このような自分の中の、自分と自分との対立こそが、自分というものの正体であり、そしてまた、自分を意識する意識、すなわち、自己意識なのである。

戻る。                  続く。

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